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Fluid Control Engineering

流体制御エンジニアリング

用語集:安全弁・逃し弁

あ行
■安全逃し弁
バルブの入口側の圧力が上昇してあらかじめ定められた圧力になったとき自動的に作動し、弁体が開き、流体(気体又は液体)を排出し、圧力が所定の値に降下すれば再び弁体が閉じる機能を持つバルブ。
※備考:気体又は液体に用いるものを安全逃し弁という。
同意語: -
JIS用語: 安全逃し弁
対応英語:Safety Relief Valve
■安全弁
使用する流体のエネルギー以外のエネルギーの助けを借りることなくあらかじめ設定した安全な圧力を超えることを防止するため、自動的に所定量の流体を放出し、正常な使用圧力状態に回復した後、再び閉止して、それ以上の流体を放出しないように設計した弁。
※備考:蒸気・ガスなどの気体に用いるものを安全弁という。
同意語: -
JIS用語: 安全弁
対応英語:Safety Valve
か行
■開放形
弁座口から吹き出した流体の一部が、出口以外の部分からも外部へ出る構造の形式。
同意語: -
JIS用語:開放形
対応英語:Opened Type
■既存背圧
安全弁が吹き出す前に既に出口側に存在する圧力で、他の供給源から安全弁の出口側に導入される圧力。
同意語: -
JIS用語:既存背圧 *
対応英語:Superimposed Back Pressure
■許容超過圧力
安全弁の設定圧力を越えて許容される超過圧力。
同意語: -
JIS用語: 許容超過圧力 *
対応英語:Allowable Over Pressure *
■公称降格吹出し係数
公称吹出し量を計算するときに用いる吹出し係数であって、吹出し係数と降格係数との積で表した値。降格係数は、公称降格吹出し係数と吹出し係数との比で、通常0.9とする。
同意語: -
JIS用語:公称降格吹出し係数 *、**
対応英語:Over Pressure
■公称吹出し量
個々の安全弁に対して保証する吹出し量で、次のいずれかによる。
 a)測定された吹出し量×降格係数
 b)理論吹出し量×吹出し係数×降格係数
 c)理論吹出し量×公称降格吹出し係数
同意語: -
JIS用語:公称吹出し量 *、**
対応英語:Rated Flowing(Discharge) Capacity,Certified(Discharge) Capacity
■公称吹出し量決定圧力
安全弁の公称吹出し量を算出する場合の入口側の圧力で、設定圧力と許容超過圧力との和。
同意語: -
JIS用語:公称吹出し量決定圧力 *
対応英語:Flow Rating Pressure
さ行
■全量式
弁座流路面積が弁体と弁座との当たり面より下部におけるノズルののど部の面積より十分大きなものとなるようなリフトが得られる構造の形式。
同意語: -
JIS用語:全量式
対応英語:Full Bore Type
■ソフトシート形
弁座面の接触部に軟質性材料を使用する形式。
同意語: -
JIS用語:ソフトシート形
対応英語:Soft Seated Type,Resilient Seated Type
た行
■超過圧力
安全弁の設定圧力を越える圧力増加分。製造業者の規定するリフトに達する圧力増加分をいう。通常は、設定圧力の百分率で表す。
同意語: 弁箱耐圧性
JIS用語:超過圧力
対応英語:Over Pressure
■定格リフト
公称吹出し量が得られる設計上のリフト。
同意語: -
JIS用語:定格リフト ***
対応英語:Rated Lift
な行
■逃し弁
バルブの入口側の圧力が上昇してあらかじめ定められた圧力になったとき自動的に作動し、弁体が開き、流体(液体)を排出し、圧力が所定の値に降下すれば再び弁体が閉じる機能を持つバルブ。
※備考:水・油などの液体に用いるものを逃し弁という。
同意語: -
JIS用語:逃し弁
対応英語:Relief Valve
■のど部の径
流体取入口から弁座面に至るノズルの最狭部分の内径。
同意語: -
JIS用語:のど部の径 *
対応英語:Throat Diameter,Bore Diameter,Orifice Diameter
■のど部の面積
のど部の径による流路面積。
同意語: -
JIS用語:のど部の面積 *
対応英語:Throat Area,Bore Area,Orifice Area
は行
■背圧
安全弁の出口側圧力で、累積背圧と既存背圧の二つがある。
同意語: -
JIS用語:背圧
対応英語:Back Pressure
■非平衡形
平衡形のような背圧を平衡させる構造を持たない構造の形式。
同意語: -
JIS用語:非平衡形
対応英語:Unbalanced Type,Conventional Type
■吹下り
吹出し圧力又は吹始め圧力と吹止まり圧力との差をいい、実数値(MPa)又は設定圧力の百分率で表す。
同意語: -
JIS用語:吹下り圧力、吹下り *2
対応英語:Blowdown
■吹出し圧力
安全弁がポッピングするときの入口側の圧力。
※備考:ポッピング(Popping)とは安全弁のリフトが瞬間的に増大し、内部の流体を吹出す動作。
同意語: ポッピング圧力
JIS用語:吹出し圧力
対応英語:Popping Point Tolerance,Set Pressure Tolerance
■吹出し圧力の許容差
設定圧力に対する吹出し圧力の許容差。
同意語: -
JIS用語:吹出し圧力の許容差 *2
対応英語:Popping Point Tolerance,Set Pressure Tolerance
■吹出し係数
試験によって求めた実際の吹出し量と、計算によって求めた理論吹出し量との比。
同意語: -
JIS用語:吹出し係数 *2、*3
対応英語:Coefficient of Discharge
■吹出し面積
安全弁を通過する流量を決定する部分の流路面積で、公称吹出し量の計算に用いる面積。
同意語: -
JIS用語:吹出し面積 *2
対応英語:Effective Discharge Area
■吹出し量
安全弁が吹出し、規定の圧力で吹出しを継続しているときにおける単位時間当たりの流体吹き出し量。
同意語: -
JIS用語:吹出し量
対応英語:
■吹止まり圧力
入口側の圧力が減少して、弁体が弁座と再接触するとき、すなわちリフトがゼロとなったときの入口側の圧力。
同意語: 再着座圧力
JIS用語:吹止まり圧力
対応英語:Closing Pressure,Reseating Pressure
■吹始め圧力
入口側の圧力が増加して、出口側で流体の微量な流出が検知されるときの入口側の圧力。
※備考:この場合の微量な流出とは、蒸気用は目視又は聴音によって検知されるときの流出、ガス用は吹始め圧力の許容範囲内において聴音、出口開口部に張った石鹸水の膜などによって明確に検知されるときの流出であって、弁座漏れによる流出ではない。
同意語: -
JIS用語:吹始め圧力
対応英語:Start to Discharge Pressure,Start to Leak Pressure
■吹始め圧力の許容差
吹始め圧力の許容差
同意語: -
JIS用語:吹始め圧力の許容差 *2
対応英語:Set Pressure Tolerance
■平衡形
背圧が安全弁の作動に影響を及ぼさないよう、弁座口の径と同じ有功径を持つような主にベローズを使用するなどして背圧を平衡させる構造を持つ形式。
同意語: -
JIS用語:平衡形
対応英語:Balanced Type
■弁座口の径
弁体と弁座の当たり面の内径。
同意語: -
JIS用語:弁座口の径 *2
対応英語:Seat Diameter
■弁座流路面積(カーテン面積)
弁体のリフトによって得られる弁体と弁座面との間の円筒状又は円すい状開口部の流路面積。
同意語: -
JIS用語:弁座流路面積 *2
対応英語:Seat Flow Area,Curtain Area
ま行
■前もれ
蒸気・ガス用でポッピング作動する前に黙視又は聴音で確認できる程度の流出が起こっている現象。
同意語: -
JIS用語:
対応英語:Simmer
■密閉形
弁座口から吹き出した流体が、出口以外の部分からは外部へ出ない構造。
同意語: -
JIS用語:密閉形
対応英語:Enclosed Type,Closed Type
■メタルシート形
弁座面の接触部に金属材料を使用する形式。
同意語: -
JIS用語:メタルシート形
対応英語:Metal Seated Type
や行
■揚程式
安全弁のリフトが弁座口の径の1/40以上1/4未満で、弁体が開いたときの流路面積の中で弁座流路面積(カーテン面積)が最小となる構造の形式。
同意語: -
JIS用語:揚程式
対応英語:Lift Type
ら行
■リフト
閉弁位置から、安全弁吹出し中の開弁位置までの弁体の軸方向の移動量。
同意語: -
JIS用語:リフト
対応英語: Lift
■累積背圧
安全弁が吹き出したとき、出口側の流れによって発生する安全弁の出口側の圧力。
同意語: -
JIS用語:累積背圧 *
対応英語: Built-up Back Pressure

* JIS B 8210:2009(蒸気用及びガス用ばね安全弁)に用いられている用語である。

** JIS B 8225:1993(安全弁-吹出し係数測定方法)に用いられている用語である。

備考 定義中の安全弁は、逃し弁及び安全逃し弁にも適用する。

参考文献:「自技資0195(平成8年5月)」 「社団法人 日本バルブ工業会」 「自動弁部会」 「JIS B 8210:2009 蒸気用及びガス用ばね安全弁(日本規格協会発行)」

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